時をかけるセックスレス最新刊までのネタバレ、見どころ、感想を書いてみました！
時をかけるセックスレスあらすじ
32歳を迎える主婦・小日向あすかは、最近夫──雄太とのセックスレスに悩んでいました。
結婚当初はあんなにも求めてくれたのにと、自分から誘っても雄太は断るばかり。
夫に愛されていないのかと、不安な事を考えてしまうあすか。
二人の約束すらも忘れてしまい、よそよそしい夫に不安な気持ちしか抱けず、このままでは夫婦関係が終わってしまうと考える様になってしまいます。
不毛なセックスレな日々を解消すべく、すがる気持ちで精力剤──LOVEAgainを手に入れます。
ネットで有名な精力剤ならばと、彼に飲ませようとしますが、少しの行き違いで彼に拒絶されてしまいます。
雄太から拒絶されたことで泣いてしまい、そのまま泣き疲れて眠り込んでしまい、憂鬱な気持ちのままで目覚めた彼女は、空腹感からLOVEAgainをうっかりと飲んでしまいます。
すると、いきなり息が出来なくなるほどの意識消失が起こってしまい、その場に倒れ込んでしまいます。
やはり怪しい薬だったのかと、後悔しながらに意識を闇の中に沈めていくあすか。
そして目を覚ますと、そこは4月14日と一昨日に戻っていたのです。
これは夢と思い、何気にやり直しの4月14日をやり直し、雄太とトラブルを起こさずに過ごしていると、ふとした事で痛みを感じてしまい、これは夢ではなく現実と、自分は本当に時間をやり直している事に気づきます。
何気に購入した精力剤──LOVEAgainは、なんとタイムリープの薬だったのです。
時をかけるセックスレス見どころ
本作のヒロインのあすかは、夫の雄太とセックスレスに悩んでいると、最初はごく普通の主婦として登場します。
夫婦共働きをしているせいか、最近、夫に求められていないと不安を感じ、あすかは雄太を求めてしまいますが、彼はまるでその気は無しと、あまりにも素っ気ない態度を見せてきます。
それでも夫の事を愛しているのですが、雄太はセックスをしてくれないと、女として満たされないと、感じてしまうあすか。
自分から誘っても何も応じてはくれず、セックスにまるで無関心な素振りと、雄太の素っ気なさが彼女を苦しめていきます。
雄太が自分を求めなくなってしまったのはと、あすかは悩みます。
彼女も仕事が忙しく、生活を疎かにしてしまい、家の中を散らかしていると自覚はあるも、時間のゆとりがまるでなく、掃除や気遣いなどが出来ない程に疲弊しています。
読者から見れば、なんともだらしない妻にも見えてしまいます。
夫に必要とされている癒しが欲しいと、それで頑張れるとすがるも、素気の無い夫に邪険にされ、ついには精力剤を購入し、それを進めてみるも失敗してしまうと、あすかは夫のすれ違いに悩んでいきます。
そしてうっかりと飲み込んでしまった精力剤で、時間を巻き戻し、タイムリープをしてしまうと、ここからこの物語が本格的に始まっていきます。
時間をやり直して、夫との関係を修復したいと、タイムリープモノでは珍しい設定で進んでいく、ＳＦなセクシャルファンタジーとも言うべき内容で本編は進んでいきます。
何故に夫は自分を求めないのかと、過去の失敗をやり直しながらに、夫が求めてくれる女性のなろうとするあすか。
彼女は確かにだらしない所がありますが、雄太に対する愛情は本物で、彼になんとか愛されようと必死に奮闘し、時間を何度もやり直していく、そんな直向きな行動力が見どころとなっていきます。
時にはギャグの様なテイストが楽しめ、あすかは夫の為に必死になるのですが、少しおっちょこちょいな失敗などをし、時間をやり直すなど、容易に雄太とのセックスレスは解消せず、それでも何とかして、夫とセックスをしようとするあすか。
非常にいじらしく、そして純愛な想いを持つヒロインとして実に見どころがあります。
しかし容易には思い通りにはいかず、タイムリープをしても、飲む物が精力剤ゆえに、色々とトラブルを起こしてしまうと、思いがけない事態すらも引き起こしてしまいます。
そんなトラブルの多いラブコメＳＦな本作は、セクシャル内容に加え、ラブコメディとしても楽しめる内容となり、非常に楽しめる内容となっています。
時をかけるセックスレス感想
精力剤でタイムリープしてやり直しと、コメディタッチなラブコメＳＦかと思いきや、夫婦間の複雑な恋愛関係をテーマにしつつ、夫婦のすれ違いや、夫婦のそれぞれの思募などの展開などが注目な作品となる今作。
ヒロインのあすかを中心にして繰り広げられていくタイムリープで夫婦関係をやり直していくと、せっかくに時間をやり直す力を手に入れたにも関わらず、あくまでも自分のささやかな幸せを守る為に奮闘し行動していく、そんな彼女の活躍に注目していきたい作品です。
あすかは夫の雄太を愛しているのですが、最近求められていないとセックスレスな関係を改善しようと奮闘していくのですが、やる事なす事に全て裏目に出てしまうと、努力が報われないヒロインとして不遇な目にあってしまいます。
夫をその気にさせようとするも、うっかりとどこかでミスをしてしまい、そして時を戻す精力剤故に、引き起こしてしまうトラブルで、うっかりと浮気を疑われてしまうと、あすかは実に不幸な目にあってしまいます。
普通ならここまで妻に愛されているのならば、雄太のあまりにもな理不尽な扱いは酷いものです。
普通なら憤慨してしまいそうになるも、そんな夫の事を愛しているあすかは、それでも何とか彼とセックスをと、時間をやり直していく事になります。
しかし事は思うようにはいかず、あすかは色々な障害に阻まれてしまう事となります。
まずは義母による子の催促などで、雄太が子作りに積極的ではないと知ってしまうと、なんでそんな風に考えてしまっているのか、また雄太は誰かともしかして浮気をしているのではと、そんな不安要素があすかの前に出てくる事となります。
タイムリープをしたが故に知ってしまう事実。
それをやり直すべきか、それともやり直さずに放置するのかと、選択を迫られてしまうと、時間の逆行モノの作品として決断を迫られる演出や、夫婦愛のゆずれないドラマ性と上手く融合され、ＳＦでありながらも恋愛ドラマの様な面白さを楽しめる内容は、非常に良い出来栄えとも言えます。
世界を変えるのは、自分の身近な日常だけと、でもそれは容易ではなく、困難な事であり、またそんなやり直しをしても、どうしても雄太と幸せな家庭を築きたいとするあすかの純粋な想いと、彼女の奮闘を応援したくなってしまいます。
そんな満たされない妻の想いが、どんな結末を呼び込み、また夫とどんな決着を迎えるのかと、このタイムリープのやり直しが、吉となるのか凶となるのかと、結末が気になる作品です。
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