限定偽婚~1年間の夫婦~最新話までのあらすじ、ネタバレ、見どころ、そして読んだ感想をまとめてみました!

限定偽婚~1年間の夫婦~あらすじ

近未来──少子化・若年層の人口減少と老年層の人口増加は対極化し、日本が抱える問題はより現実的な問題として深刻なものとなっていました。

未婚率は増加の一途を辿り、結婚をしない世代が増えていた時代。

このままでは来るだろう経済的な破綻や、人口減少による国力低下などを解決する為に、その対策として行われたのが、男女間における1年間限定の結婚サービスでした。

自分が結婚に向いているのか?

お付き合いや結婚の誘いなどを断る口実。

時間が決まっているからこそ、気軽に結婚生活を楽しめる!

と、そんな触れ込みで始まった、期間限定の夫婦になるサービスは、何時の間にか大勢の人が利用するようになっていました。

一時的なレクリエーションか、それとも生活や資金を向上させる為のしのぎと、様々な利用者がいますが、公務員の真宮明日香の仕事は、その契約サービスのもとで、夫となる人と1年間限定の妻になる事でした……

結婚に希望が持てないと、幸せになる事は簡単ではないと、思い知らされてきた彼女の人生。

でも幸せになる希望だけは誰にでもあると、明日香は密かにそう信じていました。

結婚をする事で、希望を見出す切っ掛けになればと、今日も彼女は誰かの良き妻となり、理想的な家庭を創り出していきます……

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限定偽婚~1年間の夫婦~見どころ

真宮明日香は子どもの頃に、両親の破綻を目の当たりにした過去があります。

父親の不倫による手前勝手な一方的な離婚と、母親と一緒に残された彼女は、夜な夜なに涙に暮れていた母親のそんな姿を見て、結婚に対する絶望を抱く様になってしまいます。

結婚をする事は永遠では無いと知り、いつか破綻して、不幸になってしまうのだと、学んだ彼女は、自分は絶対に結婚をしたくないと思う様になっていました。

いつしか明日香の居場所は仕事場となり、結婚をするくらいならばと、必死に仕事に打ち込んでいき、何時の間にか誰からも頼られてしまう、なくてはならない存在となっていた彼女。

仕事場こそ自分の居場所だと知り、それなりに充実していた日々を過ごしていたのですが、将来の不安は拭えないでいました。

貯金は思う様に溜まらず、また老後の不安なども拭えないと、将来に安定した希望が持てないでいた明日香は、一年間の結婚サービスの情報を知ります。

国が推奨する契約に基づいての結婚生活と、家賃光熱費が浮くと、その想いだけで契約結婚の道へと進んでしまった、そんなヒロインの明日香を中心に本作は紡がれていきます。

明日香は、結婚に理想論を抱かない現実主義な女性であり、あくまでも結婚は一つの手段であり、絶対的なモノではないと、契約結婚を仕事の一部として過ごす、実にメンタルの強い、情に流されない、理想的な結婚生活のプロフェッショナルとして登場します。

彼女は夫となる男性の為に、かつて彼が作っていただろうホットサンドを毎朝に作り、商談に悩んでいるのならばと、気晴らしにとネクタイを変える様にアドバイスを送り、夫の良き妻として演じていくと、実にしたたかで、抜け目のない女性として、妻を演じていきます。

しかしその演じる妻の姿は、決して虚実のモノではなく、契約期間の中で伴侶として最高の時間を提供するパートナーとしての矜持を持ち、相手を支え、そして時に頼ると、結婚に希望を持てない人に、一筋の光明を照らしてくれる、そんなアドバイザーでもあるのです。

結婚は全てでは無いと思うも、結婚をする事に恐怖してしまい、かつて自分が手に入れれなかった幸せを掴む切っ掛けになればと、自分の夫となる人の為に、良き妻を演じる彼女に、本作の最大の見どころがあります。

愛される妻になるにはと、また相手を愛する妻になるにはと、結婚をしたいと願う気持ちを持たせる彼女の活躍に目が離せない内容となっています。

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限定偽婚~1年間の夫婦~感想

結婚と実に重いテーマを漫画のアイデアとして組み込み、違う角度からの恋愛劇を試みた内容とも言える「限定偽婚~1年間の夫婦~」は、実にシビアな結婚生活を描いた内容となっています。

期間限定の夫婦と、少子化打開の為に設けられたシステム。

それに積極的に関わる事となるヒロインの明日香は、父親に母親と一緒に捨てられてしまった過去を持つ少女として登場していきます。

恋に対して、恋愛に対して、微かな理想を抱かないシビアな性格をした彼女が、それ故に、理想的な結婚と妻の姿を相手に合わせて演じられると、非常にメンタルの強い、前向きな女性として成長してしまう明日香と、彼女は期間限定の中で、最良の妻となる為に努力していきます。

彼女の根底には、かつての幸せな家庭が崩壊し、それ故に結婚に対して希望を安易に抱かないシビアな考えを持つようになったのですが、彼女がそれで大人しくなるわけでもありません。

夫の気を引く為に露骨な事をしないと、あくまで良き妻の範囲で相手を助けていき、そして良き伴侶になり、誰にも奪われたくないと願う妻にと、様々な対応で相手を翻弄し、篭絡していくなど、実に抜け目がない女として距離を縮めてしまいます。

ただ一心に頑なで結婚は無駄だと考えている独身男性が、明日香によって翻弄されてしまい、本来抱いていただろう結婚の失望感を、何時の間にか失わせてしまい、恋は新しくあると演出するなど、明日香には二面性の悪女が潜んでいそうな雰囲気があります。

結婚の現実を目の当たりにした幼少期故に、性格がシビアになってしまった明日香。

でもそれは他人を傷つけてでも自分は幸せになると開き直る悪女ではなく、あくまでも契約の期間中に、相手に結婚をして幸せになる雰囲気を与え、自分が去った後に、人を好きになる事や恋をする切っ掛けを得ればと、相手に出逢いのサポートを行うなどと、甲斐甲斐しい一面も見せてくれます。

新しい形のプランナーみたいな活躍も見せながら、夫なる人の為に良き人生を歩ませ、新しく歩いていくなど、立ち止まらない強さが明日香にはあります。

恋に消極的になってしまう人や、また恋を信じられないと、かつての古傷に煩いを抱えてしまうなど、明日香に関わる男性陣達は、契約が終わってしまう中でも、明日香を本当に愛してしまい、離れたくないと願うのです。

しかしあくまでも仕事上の契約と、プロとしての厳しさをルールに敷きながら、また誰かの新しい妻となってしまう明日香。

結婚をゴールとしてとらえなく、あくまでも競技の一つなのだと、自分の現実と向き合う機会をくれる彼女の魅力に注目していきたいですね。

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