女の園の星を1巻から最新刊まで読んでみました。
あらすじ、見所、最後に感想を書いてみたのでよかったら見てくださいね。
女の園の星あらすじ
女の園と、男子との関りを絶ち、女子だけの花園と、さぞかし清純なイメージを持たれる人が多いかもしれませんが、現実の女学園もとい女の園は、意外に退屈で、当たり前に平凡で、代り映えの無い日常に包まれているのです。
そんな今日も一日が終わろうとしていた2年4組の放課後から物語は始まります……
夕暮れの学園はまばらに静かであり、些細な雑談に興じている女子もいれば、部活に打ち込んでいる女子もいると、当たり前の学園生活を送る生徒達の青春の一幕において、放課後まで居眠りをしている女子もいたりします。
退屈な英語の時間を過ごし、何時の間にか眠り込んでいた香川さんを起こした同級生。
担任の星先生に日誌を持ってくるようにと言伝を言われ、ねぼけ眼で日誌をまとめようとする香川さん。
これといった目立つことを書く必要もなく、備考欄に何を書こうかと思い悩んでいます。
かなちんは絵がうまいと、備考欄に描かれたスマホを持つ手のイラスト。
スマホ。
「ほ」で始まる言葉と思案を働かせ、「ほ」でインパクトのあるのはと考えてしまう香川さん。
そして思いついたイラストを描くも、備考欄に描かれたイラストは、何やら薄気味の悪い人間の画像でした。
それを見た星先生。
なんだろう、これ?
と、頭を悩ましてしまいます……
それに本来、備考欄はクラスの一日の様子をまとめるスペースの筈。
でも誰かがイラストを描いてから、連想しりとりゲームと化し、星先生は、それを何気に楽しんでいました。
しかしこの薄気味の悪い男は誰なのだろうかと、解らぬまま、明日の日直の久保田さんが解決してくれるだろうと、翌日を楽しみにします。
そして見てみたら「イカ」のイラストが描かれていました。
この男は「ほ〇い」という名前の人物なのかと察し、余計に何者なのかと頭を悩ます星先生。
今日も女の園は平和でした……
女の園の星見どころ
「女の園の星」と、聞けば男子禁制の穢れの知らない美少女達の学園の神秘的な物語を連想させそうな雰囲気を漂わせるも、その内容はどこでもある平凡な日常と、そんな中で起きてしまう小さな事件やごぜり合いをテーマに描かれる、実にシュールなギャクと学園コメディなノリで描かれていく内容となっており、それが本作の面白い見どころとなっています。
そんな独特の世界観で描かれていく本作の主人公の星先生。
一見すれば生真面目な雰囲気を漂わせ、どこかミステリアスな様子を思わせる美形な眼鏡を掛けた先生なのですが、本人は独特な笑いのセンスを持ち、そして子どもみたく好奇心が強く、物事を連想させながら笑いの幅を広くしてしまう独特のセンスの持ち主でもあります。
日誌に描かれたイラストのしりとりゲームと、普通なら注意すべき事項にも関わらず、それを楽しみにしてしまい、また知らずにゲームに参加してしまっていると、子どもの様な好奇心で大人として真剣に悩み、謎のイラストが何であるのかを真剣に考察し、その連想の過程でさらに困惑させてしまうと、生真面目さゆえの星先生の思想の暴走が面白く描かれ、平凡な日常の一ページを構築していくと、学園モノの面白さを際立たせています。
また星先生に負けず劣らずな、個性的な思想と思考力を持つ女子生徒達や、同僚の先生なども存在し、それぞれが独特の感性を持って日常を過ごし、個性的な面々が織りなす、そんな何気ない学園の日常をテーマに深く物語を盛り上げ、そして難しい考察などを廃止し、浅く切り込んだギャクセンスで笑いを誘う内容は、独特なセンスの面白さとも言えます。
派手なギャグ描写などではなく、また学園コント形式な雰囲気でもなく、誰もが身近に経験しただろう、学園生活の中で生じた身近な事柄を物語にし、その中に生じるであろう微かな笑いを大きく取り上げ、物語を魅力的にしていく内容も見どころの一つです。
星先生を中心に描かれていく、どこにでもありそうで、なさそうな女の園の学園生活。
シュールな世界観と独特な雰囲気は、息を止めてしまうシリアスさに満ちてはいるも、その途中で息を噴き出してしまう、不意な笑いを引き起こしてしまう面白さが潜んでおり、淡々と描かれていくギャグではなく、躍動のある笑いを誘いだしてくれる物語を構築しています。
静かな笑いを誘い、充実した面白さに満たしてくれる内容の詰まった今作。
独特な笑いを求めたい人にお勧めしたい、見どころのある作品です。
女の園の星感想
女子高生達が何気に過ごしている日常をテーマに描かれていく学園コメディと、普通にどこにでもありそうな学園漫画と思いきや、見れば多くの学園漫画とはまるで違う、異質でシュール過ぎる内容でまとめられ、作者である「和山やま」先生の持つ世界観のテイストが活かされ、静かな笑いを誘う内容が深く込められた漫画とも言えます。
テーマを様々に見言い出し、そして一つに凝縮しては多くの面白さを演出してくれる本編の内容は、一見すれば普通の日常の営みが描かれ、何気ない人々のありふれた物語に見えるも、その途中で起こるであろう物語は、実に個性的な笑いに満ちた内容となっており、ドラマ性のあるコメディとも言える物語として紡がれ、本編を読む読者を楽しませてくれる内容にまとまっています。
その内容とは、はたから見ればあり得ない程にくだらなくとも、それを真剣に悩んで取り組み、そして何かを悟ると、生真面目な星先生ゆえに引き出してしまう、他では真似の出来ない独特の笑いのセンスに、この作品の面白さが込められています。
そんなシュールコメディな学園漫画の世界観の中で、異彩を放つこととなる主人公の星先生は、一際に個性的な先生として描かれる人物として登場します。
本人をあえてクローズアップし、その性格を言うなれば、純粋に好奇心を楽しむ人間であり、その旺盛な好奇心故に事柄に深くハマり込んでしまい、そのまま独特な笑いに誘われてしまうと、容姿からは想像の出来ない程のシュールな変人気質な人間でもある事が、この星先生の魅力とも言えます。
また登場人物の女子達も個性的な面々であり、日常をそれなりに楽しみ、また自分達で面白くしようとする青春を謳歌している、どこにでもいる女子達であり、そんな彼女達が星先生と関わる事で、日常を盛り上げていき、青春を大きく刻んでいくと、彼女達も好奇心の原動力も、この作品の魅力とも言えます。
この作品での最大のテーマはシュールな笑いであるも、もう一つのテーマは、あくなき好奇心とも言えます。
様々な楽しみを見つけ、そしてそれを題材にし、物語が紡がれていくと、何気ない日常を魅力的なモノへと引き立たせていき、独特な世界観を紡いだ、個性的な物語に仕立てていく、登場人物達の日々が最大の魅力となる物語です。
シュールコメディとまとめれば簡単ですが、先読みの出来ないシュールなストーリーを組み込み、小さく散りばめたコメディの要素を楽しみたい人に、お勧めしたい作品です。
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