ネオンサイン・アンバー(おげれつたなか先生)のネタバレ感想を書いてみました。

ネオンサイン・アンバーあらすじ(ネタバレ注意)

クラブのホールで働く緒方は、今回も付き合っていた彼女につまらなそうな顔をしているという理由で振られてしまいます。

本人的には感情を出しているつもりですが、人には伝わりにくいようで、その性格で損をしていました。

クラブで出会った色黒のギャル男・サヤはいつも違う女性を連れており、トラブルも多い男でした。

ある日サヤがロッカーのカギを無くしたことから、緒方は仕事終わりにサヤに毎日朝ごはんを作ってもらうことになります。

人の顔色を伺うことが得意だというサヤに料理がおいしかったことが伝わり、緒方はサヤに好感を抱きます。

緒方はサヤにキスをし、関係を持とうとしますが、サヤの股間にぶら下がるものを見たときに男だということを再認識し、抱くことができませんでした。

結果、サヤを傷つけてしまいます。

傷ついたサヤも、緒方にロッカー代を返すことで二人は話す機会を失ってしまいます。

勇気を出してサヤへ会いに行き告白をしますが、告白ではなく弁解になってしまい、友達でいようと断られてしまいます。

落胆していた緒方のもとへずっとやりたかったバーへの勤務が決まります。

サヤに会えなくなってしまうため、最後に朝ごはんを作ってもらおうとサヤを訪ねますが、そこに中学校の時にサヤがいじめられる原因となった先輩が現れます。

ネオンサイン・アンバーを読んだ感想

よくあるBL作品と違い、男がいけるかもしれないと気づいたノンケの主人公が好きな子を抱こうとするも男ということを認識してしまい、抱けない…というまさかの展開でした。

サヤとキスをし、関係を持ちたいことを彼へ伝えたうえで体に触った後に、(関係を持つことが)できないとサヤへ伝えた時のシーンも読んでいて、王道BLから外れた展開に驚いてしまいました。

さらに、サヤが表情を読み取ることが得意だからこそ、緒方が男を抱けないという感情を抱いていたのが伝わってしまい、笑顔で男だから仕方ないと伝えるシーンが、表情が伝わりにくい緒方と気持ちを実直に表すサヤの作り笑顔という対照的な表情が描かれており、読んでいたこちらが辛くなってしまいました。

サヤ自身、緒方のことを自分が昔好きだった先輩を重ねているところもあるのですが、つらい過去を乗り越えたのにまたこんな仕打ち!と、少しサヤに肩入れしたくなってしまいました。

サヤのちょっと抜けているところや、見た目に反して性格が暗いこと、緒方がサヤの実家を訪れた際に母親から愛されているんだなと感じとることができるシーンから、サヤ自身はとてもいい子なんだなということがわかります。

サヤの過去のトラウマをはじめとして、緒方が彼の前に現れ、最終的に二人がくっつくまでの間、ずっと辛かっただろうなと悲しくなってしまいます。

余談ですが、肌色のシーンが多い本作ですが、サヤの肌のトーンの貼り方が艶がありとても綺麗でした。

 

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