わたし、映えてる?~SNSの痛い女最新刊までのネタバレと感想を書いてみました!
わたし、映えてる?~SNSの痛い女あらすじ
承認欲求……
それは小さな自尊心を満たし、さらなる評価を得て、自身を過大に見せようとしてしまう現代の麻薬とも言える、誰もが欲している自己評価採点。
多くの人が自分を見て「いいね」をすれば、自分は認められているのだと満足し、人気者だと知る事が出来き、この世界で自分がどれだけの支持を受けているのかと評価されると、それはもはや狂信的な宗教の様な恐ろしさも潜んでいます。
旅行雑誌の編集者としてそれなりの成功を収め、SNSもそれなりの高評価を得ており、人生のパートナーにも恵まれ、仕事と恋と共に社会的な地位を手に入れていた清水里桜。
誰よりも評価され、誰よりも仕事が出来き、誰よりも人生に恵まれた勝ち組なキャリアウーマン。
そんな彼女に妄信的な憧れを抱いていた小林真琴は、彼女の様になりたいと願っていました。
幼いころから醜い容姿だと馬鹿にされ続け、自信を持つ事の出来ない暗雲の人生の中で、唯一に見つけた希望であるSNSに固執し、その中でも人気を博していた里桜に、固執する様な想いを抱き、彼女の真似をする様に生きていた彼女。
いつしか真琴は、彼女は自分だと錯覚する様になり、彼女の人生こそは、自分の歩むべき人生だったのだと思う様になってしまったのです。
日陰の人間が日向の人間に固執する先は、どんな結末が待ち構えているのでしょうか?
わたし、映えてる?~SNSの痛い女見どころ
本作はSNSを題材にした、サイコスリラーな物語として綴られる短編集として物語られる作品です。
そんな本作の見どころとなる内容をまとめていきたいと思います。
まずこの物語の最大の恐怖とも言えるのは小林真琴と、SNSに固執し、承認欲求中毒とも言える程に「いいね」を求めてしまうサイコな彼女の存在に、本作の怖さの見どころが執着しています。
ヒロインの清水里桜を執拗に追い詰め、破滅させようとする真琴の奇怪なる行動力は、常識などは通用せず、また理性なども存在せず、輝く人生にいる里桜に固執し、それを奪い取ろうとする程の悪意を平然としでかす無自覚な悪意を持つ人物として描かれます。
成功者としてSNSに評価されていると、里桜を純粋に尊敬し妄信していたのですが、真琴は彼女の人生を自分のモノだと錯覚してしまう様になります。
正直に言って病んでいる女性だったのです!!
自分の人生にまったく自信が持てず、醜いと言われ続けていたせいで、すっかりと精神を病んでいた真琴。
確かに同情すべき点は確かにあるのですが、そんな日陰の人生を歩んでいたせいで、輝く女性の人生を羨むようになってしまい、自分もそうなりたいと願うのですが、上手くいかずに悩んでいました。
そしてそんな中で、彼女は里桜を見つけてしまいます。
仕事の出来るキャリアウーマン。
多くの人に「いいね」を貰い、毎日を高評価を受け、自分を愛してくれる恋人にも恵まれてと、欲してやまない人生を歩んでいた彼女に固執していきます。
最初はただ単に里桜の真似をするだけの行為だったのですが、その行為はもはや行き過ぎとも言うべき、電波な妄想を患っていきます。
服装や髪形を真似するだけではなく、仕草や話し方までも真似をするなど、自分が里桜と思い込んでしまう程に病んでいく真琴と、この作品の恐怖は、成功者の人生を乗っ取ろうとする、彼女の理性なき悪意に見どころがあります。
普通ならば出来る筈がないと考えてしまう行為を平然としてしまう真琴と、憧れを抱いていた筈の相手を蹴落としてでも、自分の人生を輝くものにしようとする悪意。
その後先を考えない悪意ゆえに巻き込まれてしまう里桜。
そんな考えもつかない想像以上の悪意によって追い詰められてしまう部分も見どころです。
普通の人生を順調に歩んでいた筈の日々に突如として舞い込む他者の悪意。
成功している人生を奪い取ろうとするサイコな、そんな悪意にどう立ち向かのかと、そんな部分を注目して見れる見どころが満載です。
わたし、映えてる?~SNSの痛い女感想
SNSのネットストーカーと、現在において問題になっている社会問題の一つでもあるネットトラブルの事例を漫画にした「わたし、映えてる?~SNSの痛い女」は、ネットで存在しているトラブルを題材にした作品です。
本作が漫画だけの物語ではなく、実際にあったであろう体験談や実話などを盛り込み、サスペンスな雰囲気で物語られる内容は、実におぞましく、またあり得そうな現実感が見え隠れしています。
あり得そうであり得ないと思いたくなるも、実際にあり得てしまうSNSのネットストーカー問題。
評価されている人間を羨み、そんな人になりたいと固執してしまう真琴は、ある意味、被害者なのかもしれませんが、本作を通して見る彼女は、本当に同情にあたいすべき人間なのかと考えてしまう程に、自分勝手な妄執に憑りつかれています。
恵まれない人生をただ歩んでいたと、彼女の生まれや人生は恵まれたものでは無かったとは解るのですが、彼女のあまりにもな行為は、そんな同情すらも掻き消えてしまう程に、とても酷いものです。
服装や髪形を真似るならまだ同情の余地は残っていたのですが、真琴が里桜に憧れ以上に嫉妬を抱き、彼女を陥れようとする行為を平然と行うなど、醜悪な本性が曝け出されたのかと思う程に、真琴は悪意ある行動を行っていきます。
仕事の邪魔をするだけではなく、罠に嵌めようと画策を抱くなどと、狡猾な思慮までも持ち出し、そしてついには、仕事や恋人までも奪おうとするなどと、里桜への悪意は留まる事を知りません。
本来ならば自分があの場所にいるべきなのだと、里桜の居場所まで奪おうとする悪意へと向かってしまった事が、最大の恐ろしさとも言えます。
人の人生を奪うと、誹謗中傷のみならず周囲を陥れてしまうなどと、普通ならば絶対におこなってはいけない行為を行ってしまい、尊敬をしていた彼女を追い詰めていく姿は、もはや同情すべき弱さなどは無く、卑劣で醜悪な悪人でしかありません。
里桜にあんなにも憧れを抱いていたのにも関わらず、現実に出逢ってしまったせいで、身近にある彼女の人生を自分の人生だと錯覚を起こしてしまう真琴。
確かにSNSの哀れな被害者なのかもしれませんが、自身を見失う程に里桜に固執してしまい、敬意を失い悪意を向け、彼女を陥れようとする行為は、もはや悪鬼と言うべき行動力でしかなく、あまりの異様さが、怒りよりも恐怖を沸き立たせてしまいます。
醜悪なる人間に人生を狙われてしまう恐怖感。
あり得ない筈の悪意が、SNSの登場によってさらに顕著になっていく昨今の闇を演出した作品とも言えます。
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