blanc(中村明日美子)のネタバレと感想を書いてみました!
blancネタバレ
高校卒業から3年後の話。
卒業後、20歳になったら一緒になろうと誕生日に指輪を送りあった二人だが、実際は東京で音楽を続ける光と、京都で勉学に勤しみついに大学三年生となった利人は未だ遠距離状態。
光は久しぶりに昔のバンド仲間と会い、最近利人に会っていないことに気付きます。
一方利人も指輪を送りあってから結婚の延期を光に告げられたあの日がとても昔に感じていることに気付きます。
久しぶりに利人に会いに来た光に対し、お互いの将来のことが見えなくなってしまったと告げる利人は別れることを提案し、受け入れた光は指輪を返します。
別れを伝えたこと・言葉が足りなかったことに後悔をする利人と別れたことをようやく実感し始めた光。
そんな折、利人の母親が癌で入院することになり、父親が海外から帰国するまで光が身の回りの手伝いをすることになります。
別れた後から連絡を取っていなかったため、久しぶりにラインのやりとりや電話をしたことでお互い好きであると心の中で実感する二人。
母親と光、利人と光、それぞれが関係を深めていく中、光は利人に対する思いを歌にし、音楽業界の目に留まり機会を得るが、時を同じくして利人の母親が肺炎で亡くなってしまいます。
これをきっかけに帰国した利人の父親に葬式の当日二人は結婚することを伝えます。
blanc感想
「同級生」「卒業生」(外伝「空と原」)「O.B.」と続く作品の最終章にあたる本作。
同じ学生時代を過ごしてきた二人が、遠距離恋愛を経てついに結婚するまでを描いた本作品は、ついに終わりが来るのか!と長年の読者の私を身構えさせました。
実際読んでいくと涙なしには読めず、電話をするだけ、会う日を決めるだけ、そんな小さなことで一喜一憂する二人を見ていると、まるで「同級生」や「卒業生」の頃に戻ったように感じました。
とくに結婚式のシーンはとても最高で、二人が白いタキシードを着てブートニアを付けた姿は、ファンだったら夢にまで見た姿だったので、まるで親戚のおばさんかのように泣いてしまいました。
また、同作品には今まで出てきた登場人物がこれでもかというくらい出てきます。
中でも、利人の友人の宮村さんが今作でも本当にいい子で、利人に優しく寄り添ってくれる理解のある友人であり、利人に冷たいことを言われてもあきらめずに友人を辞めない、きちんと何が正しいか、どうすれば後悔しないかをきちんと伝えているところがとてもよかったです。
別れ話から始まり、母親の死、海外にいて家庭を顧みない・同性愛に理解のない父親との確執もあり、シリアスな場面が多い本作ですが、そこは中村先生の作品ですので、きちんと大団円になっているので安心して二人の幸せをぜひ読み進めていただきたいです。
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