あかるい家族計画(もろずみすみとも先生)のネタバレと感想です!
あかるい家族計画ネタバレ
彼女に困ったことのない男子高校生、澁谷。
自分では彼女たちのことを“ちゃんと好き”だったはずなのに、いつも突然彼女たちは別れを告げられてしまいます。
この日もまた付き合っていた女の子に振られてしまいました。
落ち込んで彼は友人との待ち合わせで駅前にいると、隣に座った同年代の男のに声を掛けられました。
タイミング悪く話すのことが出来ませんでしたが、彼とは教室で再開することに。
声をかけてきた彼は転校生の吉住。
ぎこちない再会だったものの、ふたりは少しづつ友情を育んでいきます。
ある日吉住に「かわいいな」と言われたことがきっかけで、澁谷は自分の中に芽生えた住吉への淡い気持ちに気付きました。
友情はいつの間にか恋心になっていました。
それに勘付いた吉住は澁谷を遠ざけます。
雨の帰り道、吉住は澁谷をおいて一人バスに乗り込みます。
追うように澁谷も雨に濡れて乗り込み、自分を避ける彼にすがってしまうのでした。
吉住は思わずそんな彼に、座席に隠れるように唇を寄せてしまいます。
雨の中飛び出す吉住。
彼を追いかけてふたりで雨に濡れながら、澁谷は彼の告白を聞きました。
彼は前の学校で男子生徒を好きになり、ひどい目に合い転校してきたのでした。
苦しい胸の内を知った澁谷は「俺は、吉住を好きになって良かった」と彼を抱き寄せます。
こうして結ばれた二人は同じ大学に進学(浪人した澁谷は一年遅れですが)し、二人ぐらしを始めます。
気づけは3年も同じ時間を過ごし、吉住は就職を控えています。
二人のこれからを考えると、家族仲のよく、女性も愛せる澁谷に吉住は負い目を感じ、思い詰めて別れを告げます。
澁谷にとって青天の霹靂の言葉に戸惑いますが、そのタイミングで澁谷の妹の出産の知らせが届きました。
ふたりは一緒に産婦人科に向かいます。
彼女に生まれた新しい命と、妹夫婦を祝福する両親、そして愛する澁谷の姿に吉住は静かに病室を後にします。
やっぱり別れるしかない。
病院のトイレで別れ話の意味を涙ながらに澁谷に告げると、彼は吉住の手を引き、ある行動にでました。
あかるい家族計画を読んだ感想
多感な高校生の友情が恋心へ移り変わる様子と、まだ幼さを残す心の葛藤。
大学生になって将来を明確に意識するようになってからの葛藤。
同じようで全く違う吉住の心の葛藤が切なく、胸が張り裂けそうになりました。
澁谷が大切だから、そんな葛藤を見せないようにしてきた結果、爆発して別れ話になってしまうのも辛い。でもわかる。
大切だからこそ、そういう話がしにくいのはよくわかります。
でも楽観的に見える澁谷もなにも考えていなかったわけではないんだから、話してほしいなぁ君の愛する彼は、そんなことで揺らいで心が離れてしまうような男ではないぞ!と言いたくなってしまいました。
大人しくてきれいなビジュアルの吉住と、明るくて楽観的に見える澁谷のコンビは見た目ともども凸凹で、お互いを補っているような印象が凄くお似合いで萌えるのですが、萌える以上にやきもきさせられます笑
BLというジャンルではありますが、どちらかというともう少しリアルな「同性愛男性の恋愛モノ」という感じがします。
恋が実るまでも、実ってからも葛藤や悩みが付きまとうんですよね。
それはもちろん異性愛でもそうなんですが、ちょっと系統が違うというか。
この話はほんと、リアルで切ないです。
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