新宿ラッキーホール(無印/2)

作者:雲田はるこ

元ポルノスターと元ヤクザのオトナな関係

新宿ラッキーホールネタバレ

ヤクザでサクマは親分に「ホモだ」と蔑まれ汚れ仕事をやらされていました。

そんな彼の次の仕事として、彼のもとに送られたのが苦味(クミ)だった。

まだ高校生のクミは母親の顔も知らず、唯一の肉親の父親は借金苦で自死。

方々から借金をしていた中にサクマの所属する組があったのです。

彼はクミを“仕込み”、ポルノスターとして売り出します。

まだ若いクミは“仕込み”と恋愛感情を区別することが出来ずサクマに想いを寄せますが、サクマはその手の感情を表には出しません。

それどころか“仕込み”の期間以降は、クミを抱くことはなくなっていました。

それでもクミは、サクマを組から足を洗わせようと単身親分の元へ乗り込み、何とか彼を組から抜けさせました。(小指の代償はありましたが)

彼らは新宿でゲイビデオの制作会社を立ち上げ、斎木、レ二とともにゲイビデオを制作して生計を立てます。

クミは社長を、サクマは副社長兼スカウトを勤めています。

そんな彼らのもとに加わった中国人、張。

クミしか知りませんが、彼はサクマが元居た組と対立する椋鳥組と通じていました。

クミの生みの親である母の身内には警察官がいてこのことから組内でも「あの時消しておけばよかった」なんて話になってしまいます。

終盤では対立するふたつの組に挟まれ、廃業どころか命の危険に晒されるクミとサクマ。

ふたりの歪な裏に隠された愛情とともに、彼に恋する親分の息子竜と竜専属の彫り師、クミを「俺の天使(ヨメ)」と慕い推す斎木、そんな斎木に萌えるレ二、スカウトでカタギリなど恋や愛をえっちに描いた作品です。

新宿ラッキーホールを読んだ感想

ゲイビデオ業界というニッチでえっちな舞台が興味深くも出オチ感なく、とても大人な世界に描かれています。

クミさんとサクマさんはリバなので固定カプしか…という方は回れ右した方がいいかもしれませんが、個人的にはそれでも大変おすすめしたい一作です。

敵のようであり保護者のような始まり方をした二人は、そののち表向きは同僚、同業者としての色を濃くしていきます。

しかしクミさんはそれでもどこかでずっとサクマさんを想っていて、サクマさんもそれに対し口に出して返すなんて野暮だなんて思っています。

つまりは言わなくてもお互いちゃんと想いあっていて、それをお互いわかり合っている。「大事な人になんてことさせてんだよ」と斎木に言われたときに、サクマは「俺らのことはお前にはちょっと難しいかもな」と返すのですが、この一言がふたりの関係の象徴なんです。

ほんと、このふたりは難しい

。愛情表現がストレートじゃないことがストレートというか。

サクマに恋する竜と、2に登場する彼の専属彫り師の一青との関係性も切なくていいです。

竜はサクマにとって「大嫌いなヤクザ」でしかないと口にしますが、竜の行く末を心配しているところもあるんです。

そこがサクマさんの優しい部分で、甘ちゃんなところでもあるんですが、それを表に出さず冷たくあしらうのがいい。

学生同士のBLも甘酸っぱくていいのですが、こういうちょっと大人な作品もおススメです。

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