いとしの猫っ毛(雲田はるこ先生)のネタバレ注意のあらすじと感想を書かせていただきました!
いとしの猫っ毛あらすじ(ネタバレ注意)
小樽から愛する彼が暮らす東京へと出てきた「恵ちゃん」こと恵一。
彼の恋人は同じ小樽で高校まで一緒に育った、幼馴染の「みいくん」こと美三郎です。
彼らが恋人同士になったのは、みいくんが東京に戻った高校3年のこと。
ふたりは6年も遠距離恋愛をしてきました。
みいくんは唯一の身内である祖母から「またたび荘」を譲り受け、ポルノ小説家をしながら個性豊かな住人たちと一緒に暮らしています。
この「またたび荘」に恵ちゃんが引っ越してくるところから物語は始まります。
みいくんが管理する「またたび荘」の正式な大家は、彼の祖母。
幾度もみいくんは自分と恵ちゃんの関係を説明しますが完全スルー。
恋人として挨拶をする恵一の家庭的で行き届いている面は認めるものの、「あなた良いお嫁さんもらえるわよ」なんて言って友人同士でいることを勧めます。
そんな祖母の対応にもめげずふたりは自分たちらしく関係を築いて行きます。
遠距離恋愛をしている間、タイミングがなくキス止まりだったふたりが一つ屋根の下で暮らし、友人同士の延長線のようだった関係から少しずつ恋人同士らしくなっていくのです。
ベッドの中ではお互いが自分が攻めるものだと思っているところから、初夜、恵ちゃんが童貞をすてるエピソードなども楽しめます。
みいくんと恵ちゃん、そして彼らを取り巻く住人たちやみいくんの友人ゲイカップルとの日常は、大きな展開こそありませんがその日常の描写やイチャイチャが大変萌えます。
日常系作品が好きな方におすすめしたいです。
お互い離れていた6年間の間を埋めるように愛を育んでいくふたりの日常を覗き見るような、あたたかなBL作品です。
いとしの猫っ毛を読んだ感想
王道幼馴染カップル。
恵ちゃんがみいくん以外にはノンケというのも相まって、初夜だったり、恋人としてのステップをひとつひとつこなしていく際がもどかしい…!
まるで自分もまたたび荘の住人のひとりになったかのように、ああでもないこうでもないとヤキモキしてふたりにお節介をしたくなりました。
彼らの家族として祖母や恵ちゃんの姉が登場するのですが、祖母のしれーっとした否定感も姉の「自分の息子は別!」な肯定感もどちらもリアル。
そもそもでBLはファンタジーではありますが、こういう細やかなリアルさが彼らの日常の様子をただのほほんとしただけのものにしないところがいい。
本編とは直接関係はありませんが、1話ごとにその回でみいくんと恵ちゃんが着ていた服をちょこっと解説するイラストが挟まるのがとても好きです!
ふたりのファッションから見る性格の違いや、こだわり、季節感を感じることができるので、より彼らの日常への没入感が増します!
たとえば、みいくんが恵ちゃんに髪を切ったほうが良いと言った次の回では、みいくんの髪が身近く整えられていて、セリフで触れられなくても「あ、恵ちゃんに言われたから切ったんだな」と感じられます。
こういう細やかな演出ひとつひとつの積み重ねで、ふたりの尊い日常感が出来上がっています。
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