居候の条件として、下野に1人でしているところを見せてほしいと告げて。
ハッピーエンドを約束しますあらすじ(ネタバレ注意)
その日、婚活パーティーに参加した椿恒(つばきこう)は次々とやってくる女性たちをうまく対応できずにいた。
大手商社に勤め、24歳ながらに大きなプロジェクトを任されたと知れば、彼女たちは皆、椿の恋人になりたいと積極的だからだ。
彼女たちから逃げ、一旦トイレで気持ちを落ち着かせる椿。
会場に戻ろうと歩き出したところ、入り口付近にいた男とぶつかり、彼の持っていた飲み物がこぼれてしまう。
借り物のスーツを濡らしたことに怒る彼。
しかし、彼は女性たちの前ではオーダーメイドなんだと告げていたこともあり、辺りがざわついた。
そんな状況の中、椿は目の前の男が高校時代の先輩である下野健太郎(しものけんたろう)だと気付く。
ファミレスへ移動した2人。クリーニング代と食事代を出した椿に、下野の機嫌も良くなる。
高校時代、彼にお世話になったことから喜ぶ椿。しかし、彼はそんな椿のことは覚えていなかった。
婚活パーティーにはサクラとしてバイトで参加していたと話す下野。
結婚する気なんてない、彼はそう告げ、彼に憧れていた下野は顔を綻ばせる。
そんな帰り道でのこと。
道に落ちている段ボールを広げ出した椿。話を聞くと、ここが今日の寝床だと言い…。
ハッピーエンドを約束しますを読んだ感想
婚活パーティーは下野を忘れたくて参加したはずが、もう会えないと思っていた彼に出会ってしまう。
そんな下野の嬉しそうな顔に、最初は可愛いなぁと思えました。
それから椿を家に連れてきて、世話を焼いて、お金でもなんでも使っていいと声をかけて。
なんだかんだでそんなヒモ生活も楽しいと思えている椿とも、良い関係じゃないかなんて思っていたのですが。
それをぶち壊すのが、椿の「何もせずにここにいれば良い」なんてシーンですよね。
部屋から一歩の出させず、前向きになってきた下野に仕事もさせない。
外の世界を知ればきっとここには戻って来なくなるからなんてすっかり拗らせちゃってる展開に、ものすごくハラハラさせられました。
途中までは2人の関係が可愛いなんて思っていたので、すごい落差ですよね。
結局、そんな椿の部屋から出た下野。就職もうまくいかず、なけなしのお金で生活していて。
それでも彼の原動力となっているのが椿と対等になりたいなんて理由で。
あぁ、あの家出てよかったねと思えたシーンです。
一方で、椿は普通に会社に向かったりと変わらず生活はしているものの、下野を忘れられずに心はボロボロで。そんな2人の再会シーンは是非、読んでいただきたいです。
今まで以上に近づいた2人の距離に、最後は安心できる終わり方でした!
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