後悔するなら、弟をおいていったことだ

デイライト・プロローグ 夜明けの序章 三月えみ BAMBOO COMICS REIJIN selection 竹書房

夜明けの序章あらすじ

IT企業に勤める甲斐晃一は一年間の任務を終え赴任先のインドから戻って来た。

晃一は弟ともう一度一緒に住むことを夢に見るほどなのに、何故か彼は弟を避けていた。

理由は弟が晃一に彼氏が出来たと言ってきたからだ。

自分よりも大切な存在が出来たことにショックを受け、弟からの連絡を避けていた晃一だったが、逃げていても仕方ないとある考えを思いつく。

弟から電話がかかってきた晃一はその考えを実行すべく上司であるアルーン・ジェイン(日本名:月山アキラ)を彼氏だと紹介する。

そう、晃一の考えとは自分も同じ同性愛者だ、理解者だということで弟に気を遣わせないというものだった。

だが、ここで問題が発生してしまう。

晃一がアルーンを巻き込んだのは上司のアルーンのせいでインド行きが決定してしまったから責任をとれ、というものだった。

しかし、アルーンが巻き込んでもいいが、自分と本当に付き合ってくれと言い出したのだ。

最初は断る晃一だったが、付き合わないと弟に本当のことをバラすぞと言われ、付き合うことになる。

契約のキスを交わした後、アルーンはあの夜の続きをしようと言い出す。

あの夜とは、晃一がインドで人肌を求めて彷徨っているところをアルーンが見つけそのまま二人で眠った夜のことだった。

そして二人はあの夜を再現しようとするのだがー…。

夜明けの序章感想

自分よりも大切な存在が出来るなんて、嫌だったはずなのに

弟が大切だから自分も同じように同性の恋人がいる。

アルーンへの意趣返しで巻き込み嘘を付く形だったのに、アルーンのせいで本当になってしまう。

こんな始まりなのに、物語が進むとアルーンの想いなどがしっかり見えて良いんですよね。

ただ誘われたから、ではなく理由があるのが大切です。

晃一の弟が大切なところもしっかりと描いてありますし、また弟にとっても兄が大切なんですよね。

そしてアルーンが日本国籍を持つというところにも意味を持たせているのも良かったです。

同時収録は晃一の弟である輝一と同級生の新奈の話『右手シリーズ』です。

晃一がインドに行ってしまったために、新奈の両親が経営するアパートに引っ越してきたことから始まる物語です。

こちらも同級生で可愛い話です。

ITの話だから、インド人にしたと三月先生が書いていますが、これが本当にピッタリなんですよね。

褐色の肌に、黒い髪。

また、アルーンが格好良くさわやかなのに独占欲も強いタイプなのがいいです。

三月先生の絵はいつも安定感があり綺麗でエロいのでアルーンはモノクロはもちろん、カラーも美しいです。

この『デイライト・プロローグ 夜明けの序章』はその後の話が雑誌に掲載されたので、早くコミックスにならないかなと楽しみにしています。

弟を思う話からあっという間に恋愛へと展開して行くスピード感がたまらなく気持ち良い。

しかも、展開に無理なくすんなり入ってくる。
描き下ろしの話は輝一たちがアルーンの家に遊びに来る話なんですが、こちらも面白いですよ。
アルーン対輝一が見られます。

三月先生の綺麗な絵と兄弟愛も感じられる作品となっていますのでぜひ読んでいただきたいです!

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