空と原(中村明日美子先生)のネタバレ感想を書いてみました!

空と原あらすじ(ネタバレ注意)

卒業してしまった利人のことが忘れられない原は夜の街に繰り出し、若い男とホテルに入りますが、利人のことが頭にちらついてしまい、思うように事が運べません。

入学式の日、一緒にホテルにいった男が新入生のソラノということが判明します。

絶対に生徒には手を出さないことをポリシーとする原は、ソラノから離れようとしますが、ちょくちょく構ってくるソラノに翻弄されてしまいます。

ある日再度夜の街に繰り出していたソラノは、界隈で薬をやっていると噂される男に捕まってしまいます。

友人から連絡を受けた原は、ソラノを助けにやってきます。

お礼に俺とデートをさせてあげるというソラノとの待ち合わせ場所に行くと、そこには利人がいました。

ようやく過去の利人に対する気持ちを本人伝えて満足できた原は、ソラノにお礼を言います。

ソラノは中学の時に好きな人から振られていました。

他校へ進学したその友人が、部活で試合にくるという噂を聞き、会わないようにしようとしていましたが、原に説得されて会うことにします。

しかし、ソラノは嘘の現状を伝え、気持ちを伝えずに終わります。

そんなソラノを慰め、二人の距離は縮みますが、時を同じくして学校に臨時で赴任してきたのは、原が学生の頃に付き合っていた有坂先生でした。

空と原を読んだ感想

同級生シリーズの当て馬、原先生を幸せにするというコンセプトのもと描かれた本作。

読み終わった後の感想は、ひたすらに原先生が幸せになってよかった!という感情でいっぱいになります。

もともと他人を優先してしまうような優しい性格でもあり、自身が学生時代に有坂先生と関係を持った辛い過去から、自身は絶対に生徒には手を出さないポリシーで生きている原先生ですが、そのせいで同級生シリーズでは当て馬になっています。

よくいる嫌な当て馬ではなかったため、ようやく本作でソラノと二人で幸せになれたのは、読者としてはとても嬉しいです。

ただ、利人しかり、学生時代・臨時講師として赴任してきて再会した有坂先生といい、何度も好きな人に失恋した原先生を見て、本作でも当て馬だし、貧乏くじを引き続けているな…と憐れんでしまいました。

ただ、ようやくそんな原先生にも、年は離れてしまってはいますが、自分を理解してくれ、元気づけてくれるソラノが現れたことは本当に良かったです。

とくに原先生もソラノも、振られた側だからお互いの気持ちがわかるので、そのことからも今後二人が離れることはないだろうなと思える描写が多いので、その点も安心感がありよかったです。

 

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