あおのたつき1巻から5巻まで読んだ感想とネタバレです!
あおのたつきネタバレ
新吉原の中にある九郎助稲荷に向かっていたはずの人気の遊女・濃紫は気が付くと小さい子どもの姿になり、見知らぬ神社にたどり着いていました。
そこは「鎮守の社」という、浮世と冥土のはざまで死者を導くところでした。
待ち構えていた宮司・楽丸と、薄神という可愛い犬の姿をした臆病な神様と出会った濃紫は、自身の姿から幼名であるあおと名乗り元の世界に帰る方法を聞き出そうとしますが、楽丸からそこが死者の世界であること、自分が既に死んでいること、元の世界には戻れないことを告げられます。
困り果てたあおですが、社を訪れた遊女を救う手伝いをすることでお金を稼ぐ手段を得ます。
あおは何故かお金に対して異常な執着をみせますが、なぜなのかはまだ明らかになっていません。
次々とやってくるクセの強いキャラクターたちに振り回されながらも事態を解決に導くストーリーが爽快です。
あおのたつきを読んだ感想
本作の特徴は何と言っても活き活きと描かれる冥土の吉原!
時代は江戸、男女の思いが渦巻く吉原が舞台といえば一般的にイメージするのは男女の愛憎劇やら修羅場ですが、あおのたつきではそれを演じるのは個性豊かなキャラクター達です。
顔に執着するあまり巨大なお面のような姿になってしまった女郎、人形に取り憑いたり箱に取り憑いたりする面々。
思い半ばで無念にも亡くなってしまった、吉原で生きた人々が(まれに生霊が)冥土ではそれぞれの未練に関係する姿で鮮やかに描かれています。
最初は驚くあおですが、流石は元売れっ子花魁。人の心に寄り添うたくみなやり取りで妖怪のような姿になった者たちから見事に本音を引き出し、心のわだかまりという未練を事件を解決していきます。
あおのさっぱりした性格や憎めない言動、いつの間にか好きになって応援してしまう…!これが遊女の手練手管か…!とつい納得してしまいます。(多分違います)
4巻以降では死者を導く宮司側にスポットがあたり、新吉原を護る五つの稲荷社に対応した冥土の花街の鎮主と宮司たちも登場します。
あおと楽丸はそれぞれの宮司に認めてもらうため試練を与えられる事になります。
試練に立ち向かいながら2人がコンビとしての絆を深めていく様子も見ていてとても面白いですよ!
可愛らしい絵柄がとっても読みやすく、しかし中身はこれ以上ないほど凝縮されている本作。
基本1話完結ですが、あおはなぜ死んだのか?なぜ死んでなお必死になってお金を稼ごうとするのか?という大きな謎が残されています。これからも続きが気になる作品です。
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