私の少年を全巻読んだ感想とネタバレをまとめてみました！
私の少年漫画ネタバレ
男女の友情は実在するのか？
そんな命題にも似た、恋愛から最も近くて遠い感情、それを丁寧に丁寧に描いているのがこちらの作品です。
私の少年、タイトルがもう背徳的に聞こえてドキッとしますよね。
アラサーのOL・多和田聡子が小学6年生の男の子・真修と出会うことで物語は動き出します。
ここでブラウザを閉じようとしたそこのアナタ、少しだけ待ってください。
これは、年の差18歳の禁断の関係…///なんて物語ではないんです。
主人公の聡子は不器用で責任感の強い人物です。真修の人間性に惹かれつつも、常に｢子供の前の保護者｣としての立場を忘れないのでご心配なく。
いつも通り会社から帰宅した聡子は、遅い時間にもかかわらず夜の公園でひとりサッカーの練習をしている真修に思わず声をかけます。
翌日も偶然公園を訪れた彼女は、真修が不審者に絡まれているのを目撃し救出。レギュラー入のためにこれからも練習を続けると言う真修に、自分が監督できる時間ならと許可を出します。
こうして二人の不思議な関係が始まっていくのです。
私の少年漫画感想
ネグレクト疑惑のある真修を救いたい一心で行動した結果、左遷されてしまう聡子。結局疑惑は誤解だったのですが、シングルファザーである真修の父親は確かに家庭のことまで手が回っておらず、真修の祖母に頼りきりでした。
聡子も聡子で両親とはそれなりの距離感を保っており、二つの不器用な家族の描かれ方も必見です。
そして何よりも絵が美しい…！
書店であの淡い水彩画のような表紙に惹かれたファンも少なくないのではないでしょうか。筆者もその内の一人です。
真修の髪が絹のようにサラッサラのツヤッツヤなんですよ！初対面の時に聡子が美少女だと勘違いしたのも頷けます。
そんな真修が年月の経過と共にたくましく格好良く成長していくところを見守ることができるのも、この作品を読んでいて楽しいところの一つです。
どこまでも透明で、名前の付けられない二人だけの大切な関係。
｢男｣や｢女｣、｢大人｣と｢子供｣である前にみんな1人の尊重されるべき人間であるこにと気付かされます。
恋愛や結婚、男女の枠にとらわれない新しいカタチを教えてくれる本作。年齢差が…、と設定だけで忌避するのはもったいない！
様々な価値観がアップデートされつつあるこの時代だからこそ、一読の価値がある作品ですよ！
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