背伸びをして届くまで(鳩屋タマ先生)のネタバレ&感想です。

背伸びをして届くまでネタバレ

主人公の蓬莱巡(ほうらいめぐる)はwebライター。

それほど多くの収益はないけれども、仕事を選ばず、時にはアダルトグッズのモニターをしながら働いていた。

そんな巡は、昔から仲の良い柴(しば)がいる整骨院に通っていた。

元々は小学生時代のスポーツ講師であった彼との付き合い。

巡は柴に好意を持っているものの、その都度うまく流され、答えをはっきり出さないまま2人の関係は続いていた。

そんなある日、整骨院の仕事に忙しく家事まで手が回らなかった柴に、巡は家政婦になろうかと持ちかける。

家を出入りするのは、見知らぬ人よりは身内の方が安心できる柴。

通い妻のように訪れる巡に、彼も悪い気はしていなかった。

そんな中、巡のライター業務では、アダルトグッズのモニターの記事の評判がよく、定期的な連載となる。

部屋に届くアダルトグッズを試しながら、片想い中の柴との行為を思い描く巡。

彼への想いを拗らせていた。

そうしてある日、柴に誘われて部屋で食事をすることになった巡。

いつものように求婚するも、その答えは変わらずに拒否される。

もう見慣れた光景であった。

しかし、一方の柴のほうは訳ありな写真を眺めながら、巡に対してどこか思うところがあるようで…。

背伸びをして届くまでを読んだ感想

こちらの作者さんの作品は、受けが可愛く描かれており、また、お話もオムニバスで進んで行っているものもあるのでついついまとめて買ってしまいます。

『僕を幸せにしてください』という作品には、こちらの巡の同級生と、巡の弟がくっつくお話ですので、お時間がある時に手を取ってもらえればより楽しめるかと思います。

どちらから読んでもお話自体には問題ありません。

さて、巡ですが、小学生の時に柴への想いを自覚して、それから拗らせています。

高校生の時は他の男に告白しているような描写があるので、大きくなる中でも葛藤はあったように思えます。

そんな姿も見ていてドキドキです。

一方で、柴が巡への気持ちを自覚し始めるシーンもまた良いですね。

こちらも、過去に教員実習の立場で生徒に手を出して、一時は本気になりながらも失敗したことを抱えています。

そんな自分の本気さだとか、抱えているものを明かすシーンは、本当に巡が気の毒で苦しそうでした。

どんなに好きと伝えても、過去の失敗からもう誰とも付き合うつもりはないと決めてしまっている柴。

そんな彼が、巡と最後どうやって想いを通わせる展開になるのか、是非楽しんでいただきたいです。

そうして読切のお話である『キスの福音』。

こちらは三角関係だったりと、ドキドキするシーンが多く、楽しめますので是非!

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