・フィルムに映された恋
・カメラ男子の秘め恋

くらやみにストロボについてネタバレと感想を書いてみました!

【作者】
ハヤカワノジコ

くらやみにストロボあらすじ(ネタバレ注意)

新と正太朗の関係は、お隣さん同士で幼なじみ。

しかし新は長い間、正太朗への恋心を隠していました。

仲が良い幼なじみとして過ごす、高校生活。

天真爛漫で爽やかな正太朗は、女子に告白されることも少なくありません。

告げるつもりはないものの、想いを諦めきれない新は、正太朗が告白される場面を盗み聞くのをやめられないでいました。

そんな、ある日。

「好きな人がいるんだ」

いつもの「バスケが楽しくて」「付き合うとかは考えられない」という返事から変わった、正太朗の返事。

おまけに、新が盗み聞きしていたのは、正太朗にバレていました。

「この人がオレの好きな人」

そう言って正太朗に見せられたのは、新が現像に失敗したフィルム。

映っていたのは、中学生の頃の新と正太朗の姿でした。

正太朗の告白で、変化する二人の関係。

フツーではない“男同士の恋愛”に対し、臆病になってしまう新へ、正太朗は何度でもまっすぐに想いをぶつけてきます。

好きって言いたい、さわりたい、ずっと一緒にいたい。

レンズ、カメラ、写真を通して、徐々に“幼なじみ”から“恋人”になっていく様子を繊細に描いた、等身大の青春恋愛劇。

くらやみにストロボを読んだ感想

男子高校生らしい爽やかさと、もどかしい恋模様が最高といえる本作。

幼なじみという関係、天真爛漫な光系男子とツンデレ健気男子という組み合わせが光ります。

物語は新の片想いからスタート。

第一話の終わりで正太朗の想いが発覚しますが、両思いにもかかわらず、新はその気持ちを受け入れられません。

新は中学生の頃、ゲイの上級生がいじめられている風景を見ており、そのせいで正太朗との恋に消極的になっていたのです。

「言ってはいけない」
「誰にも知られちゃいけない」
「正太朗をあんな目にあわせたくない」

健気すぎる新ですが、正太朗も全く諦めません。

告白以来、気持ちを隠さないようになった正太朗に、新はヒヤヒヤ。

様々な葛藤を経て、二人の関係は少しずつ“恋人”として深まっていきます。

家が写真屋かつ写真部の新目線で描かれるので、所々にフィルムや写真、カメラのカットが入りますが、それらの小道具もエモい!

ハヤカワノジコさんの、優しく繊細な画風と特徴的なコマ割りが、二人の恋を切なく魅せます。

エロシーンはないものの、関係性萌えにはたまらない描写がぎゅっと濃縮されていて、胸を締め付けられる一冊です!

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